DHA・EPAは摂取する時間で効果の差が出るの?
DHAやEPAを積極的に摂取することで、集中力不足や落ち着きの無さは対策できる場合があります。
我が家にも10代の子どもたちがおり、勉強に集中できていない様子に悩んだことがあります。
成長サプリ開発のヒアリングでお話を伺う多くの親御さんも同じ悩みを抱えておられるようです。
実は、DHAやEPAは1日のうちの摂取する時間帯によって体内に取り入れられる濃度が異なることが分かっています。
せっかく摂取させるのなら、効率よく体内に取り入れたいですよね。
この記事では、最近人気の時間栄養学の定義、そして時間栄養学で分かるEPAとDHAを摂取するベストタイミングについてわかりやすく紹介します。
サプリの効果を変える時間栄養学とは?
絵時間栄養学とは、体内時計を考慮に入れた栄養学です。
早稲田大学 先進理工学研究科が発表した論文によると、「時間栄養学」は以下のように説明されています。
これまでの栄養学は、何をどれくらい食べるかということに重きを置いていたが,時間栄養学ではいつ食べるかという要因を加えて解析する
引用:時間栄養学とはなにか
私たちの体の中には、身体のさまざまな機能をコントロールする体内時計が備えられています。
実は体内時計と食事には密接な関係があり、食事をすることで体内時計の時刻決定因子が働くことが分かってきました。
朝食が体内時計のスイッチを入れる
ほとんどの身体機能は、食事をいつしたのかを目安に活動・休息を決定していることがわかっっています。
とくに、朝食の摂取時刻はとても重要で、朝食を軸として活動期を開始させます。
したがって、朝食を抜くと、学習や運動能力の動作が低下したり、やる気も低くなったりするという報告があります。
また、朝食を抜きがちな人ほど肥満になりやすいことが報告されているほど朝食は重要です。
昔から経験則として語られてきた朝食の重要性を、栄養学の観点から証明したのは時間栄養学の功績でしょう。
DHAやEPAは朝に摂ると濃度が上がる
DHAやEPAを朝に摂ると、体内に取り入れられる濃度が上がることがわかりました。
産業技術総合研究所(産総研)で行われたマウス実験で、摂取時刻による魚油(DHA・EPAが含まれる)の機能性の違いを研究した結果は以下の通りです。
脂肪酸(DHA・EPA)の血液中の濃度を測定した。
その結果、夕摂取群でもこれらの脂肪酸の増加が確認されたが、朝摂取群の血中濃度は夕摂取群よりも有意に増加していた。
これらの結果は、朝の魚油の摂取は、DHAやEPAの血中濃度を高め、脂質代謝を改善することを示している。
引用:産総研「魚油による脂質代謝改善効果が摂取時刻によって異なることをマウスで発見」
朝の摂取はDHAやEPAの血中濃度をより高め、脂質代謝を改善することを示しています。
DHA・EPA濃度が上昇すれば、ヘモグロビンの量も上昇し、脳細胞が活性化することもわかっています。
脳は基本的に一度活性化すれば1日中その状態を維持できるとされています。
ですから、DHAやEPAの働きを朝から活発にできれば、気分が落ち込むことなくスッキリした状態で1日を過ごせるのです。
DHA・EPAの効果
DHAはドコサヘキサエン酸、EPAはエイコサペンタエン酸の略称です。
DHAやEPAは、体内で作ることができないため、食物から摂取しなければならない必須脂肪酸です。
主に、イワシやサバといった青魚に多く含まれていることで知られています。
DHAとEPAの主な効果は以下の通りです。
- 学習能力の向上
目や耳から受け取った情報をスムーズに伝達させる手助けをする働きがあります。 - 集中力の向上
DHA・EPAを摂取することで脳が活性化され、集中力や社会性の高い行動の改善も期待されています。 - アレルギーの予防・改善
DHA・EPAには、体内に入ってきたアレルゲンを阻害する働きもあるため、アレルギーの予防や改善に繋がります。 - 目の健康維持
DHA・EPAは、ドライアイの予防や改善といった目の健康維持にも効果があります。
DHAとEPAは、血液や記憶力の成長、健康に欠かせない成分ということがわかります。
EPA・DPAの医学的効果を証明した論文については以下の記事で特集しています。
まとめ
DHAやEPAは、朝摂取することで血中濃度を高め、脂質代謝を改善します。
でも、朝食にパンを食べる事が多く、焼き魚を食べることが少ないです
食事から必要な栄養を摂取するのが理想的ですが、魚より肉を好むお子さんも多いと思います。
とくに、DHAやEPAは体内で生成しないことも特徴の一つです。
効率よく摂取するにはサプリの活用がおすすめです。