受験生おすすめ栄養素

クルミのオメガ3は受験生におすすめ?効果的な摂取方法・摂り過ぎ危険性を解説

クルミがオメガ3の宝庫って本当?

なぜクルミが受験生におすすめ食材なの?

受験に向けてがんばっている子どものために、毎日の生活でクルミを活用している親御さんが増えています。

健康と美容に良い食材として有名なクルミは、受験を控えるお子様にとって、どんなメリットがあるのでしょうか。

本記事では、日々の学習や受験勉強を頑張るお子様に最適な食材「クルミ」について詳しく紹介します。

この記事を読むことで、クルミに含まれる栄養素と効果について知識が深まり、お子様の学習をサポートできるようになります。

クルミに含まれるオメガ3「αリノレン酸」とは?

クルミに含まれるオメガ3「αリノレン酸」とは?

オメガ3は「不飽和脂肪酸」の総称であり、その代表的なオメガ3の1つが「αリノレン酸」です。

植物由来の油から抽出されるαリノレン酸は、人間の体内で生成されにくい成分です。

積極的に取り入れると、受験生の子どもにとって嬉しい効果が期待できます。

ちなみにオメガ3不飽和脂肪酸には、他にもDHAやEPAがあり、こちらも受験生におすすめの栄養素です。

クルミのαリノレン酸には主に以下の効果があります。

  • 集中力・記憶力がアップする
  • メンタルが安定する
  • 体内でDPA・EPAに変化する
  • 骨の形成をサポートする
  • 血流を改善する

それぞれの効果を詳しく確認していきましょう。

集中力・記憶力がアップする

くるみのαリノレン酸には脳神経を活性化し、集中力や記憶力を向上する効果

くるみのαリノレン酸には脳神経を活性化し、集中力や記憶力を向上する効果があります。

αリノレン酸は、人間の体内に取り込むとDHAに変化されます。

DHAは、人間の脳における記憶や学習の能力をつかさどる組織「海馬」に多く存在しています。

別名「脳の栄養素」とも呼ばれ、DHAの量が学習能力に関わっていると言われているのです。

αリノレン酸が餌に入っているラットと入っていないラットを比較した秋田大学の研究では、脳内DHAで2倍以上の差が生まれ、学習能力にも差が生じることが明らかになっています。

αリノレン酸は「記憶力に自信がない」「集中力が長続きしない」という受験生におすすめの成分といえるでしょう。

メンタルが安定する

くるみのαリノレン酸を摂取することで、メンタルを安定させる抑うつ症状の改善効果が期待できます。

例えば、国立がん研究センターの研究ではオメガ3系脂肪酸の摂取により不安症状が軽減することが明らかにされています。

オメガ3系多価不飽和脂肪酸と気分障害の関係では、オメガ3がセロトニンの代謝に影響を与えることがわかっています。

セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれており、心身のリラックスを作り出す脳内の神経伝達物質です。

このセロトニンに必要なのがクルミに含まれている必須アミノ酸であるトリプトファンです。

受験期はメンタルが不安定になりやすく、学習環境や成績の変化によって気持ちが左右されやすい傾向があります。

αリノレン酸を摂取して、アンバランスな精神状態を防止しましょう。

体内でDPA・EPAに変化する

くるみのαリノレン酸は、体内で「DHA」「EPA」に変換されて取り込まれます。

DHA・EPAは、動物由来の油から抽出されるオメガ3の1つです。

DHAは脳の活性化作用があり、αリノレン酸が体内でDHAに変換されることで、記憶力・集中力の向上に繋がっているといえます。

一方、EPAは血液をサラサラにする効果があり脳までの酸素供給がスムーズに行える状態を作り出します。

「勉強中の眠気に耐えられない」という受験生の方も多いと思います。

αリノレン酸を取り入れることで体内の血液循環を改善して眠くなるのを防げる効果を期待できます。

骨の形成をサポートする

くるみのαリノレン酸には、骨の健康状態を改善する効果があります。

2007年1月に発表された「食事からの n-3系脂肪酸の摂取による、人間の骨吸収マーカーの減少」によると、αリノレン酸が骨を丈夫にすることがわかっています。

αリノレン酸の摂取量が増えると、骨の代謝が抑制されて骨の形成が促進されるのです。

特にクルミには、αリノレン酸の供給源となる食材の中でも栄養密度が高い特徴があります。

日々の食事にαリノレン酸を取り入れて、運動不足になりがちな受験期を健康的に過ごしましょう。

血流を改善する

くるみのαリノレン酸が体内でEPAに変換されることで、ドロドロになった血液をサラサラにする効果があります。

ドロドロになった血液は酸素を脳まで供給しにくくなり、集中力の低下や眠気の誘発などを引き起こします。

受験生にとっては、学習効率が下がってしまうことに繋がるでしょう。

加えて、部活動や体育祭などの学校行事が落ち着く受験期は、運動する機会が減りやすい傾向があります。

体内の循環を滞らせないためにも、αリノレン酸を摂取して体内の悪循環を整えましょう。

クルミに含まれる受験生におすすめの他の成分とは?

続いて、クルミに含まれるオメガ3以外の栄養素について紹介します。

数ある成分の中でも、受験生に嬉しい栄養素と効果を取り上げました。

  • 各種ビタミン|疲労回復効果
  • ポリフェノール|抗酸化作用
  • メラトニン|病気と闘う
  • 食物繊維|腸内環境を整える

クルミを積極的に摂取することで、勉強効率アップの土台作りができるでしょう。

ここから、各栄養素について順番に紹介していきます。

各種ビタミン|疲労回復効果

文部科学省から発表された「食品標準成分表」によると、クルミにはビタミンが豊富に含まれることがわかっています。

例としては「ビタミンE」や「ビタミンB群」「ビタミンA」などが挙げられます。

特に、クルミに含まれるビタミンB群は疲労回復効果が期待できる栄養素です。

つまり、クルミは受験のストレスに追われるお子様に最適な食材といえます。

疲れにくい身体づくりのサポートとして、クルミを取り入れてみてはいかがでしょうか。

ポリフェノール|抗酸化作用

ナッツの種類 100gあたりのポリフェノール量
クルミ 1,558~1,625
ヘーゼルナッツ 291〜835
カシューナッツ 137〜274
アーモンド 47〜418
ピーナッツ 0〜420
上記の表のようにクルミには抗酸化物質「ポリフェノール」が豊富に含まれています。

ポリフェノールは抗酸化作用が強く、動脈硬化など生活習慣病の予防に役立ちます。

米スクラントン大学の研究では、健康に良いとされるナッツ類の中でもくるみの抗酸化値が最も高いことが明らかになりました。

メラトニン|病気と闘う

テキサス大学健康科学センター・サンアントニオ校の研究によると、クルミは癌をはじめとする病気と戦う「メラトニン」の供給源であると発表されています。

クルミには、より美しく健康的な生活を送るために大切な成分が含まれているのです。

食物繊維|腸内環境を整える

クルミに含まれる食物繊維は、腸内環境を整える効果があります。

また、クルミに含まれる油によって便が滑りやすくなり、効率よく排便出来るようになります。

科学誌「Nutrients」に掲載されたミュンヘン大学の研究では、クルミを毎日摂取することで、善玉菌が増えて悪玉菌が減少することが発表されました。

クルミは、便通やお肌の不調に悩んでいる方にとって、積極的に摂取したい食材の1つといえます。

クルミに含まれるオメガ3の効果的な摂取方法

オメガ3を摂取するためにクルミを食べることに対して「味に変化がなくて飽きてしまう」と考える人もいるでしょう。

ここからは、クルミに含まれるオメガ3をより効果的に摂取する方法を紹介します。

魚と一緒に摂る

クルミに含まれるオメガ3は、魚と一緒に摂取しましょう。

クルミ由来のα-リノレン酸と、魚の油から摂れるEPA・DHAと言った2つのタイプのオメガ3は相乗効果があるからです。

米テキサスクリスチャン大学、ジョージア大学の研究によると、クルミやサーモン、キャノーラ油などの不飽和脂肪酸を多く含む食事は、空腹感や満腹感に関わるホルモンに良い影響を与え、無用な食欲を抑制することがわかりました。

小魚とクルミを簡単に摂取できるスナック商品も多くみられます。

植物由来と海洋由来、つまり「αリノレン酸」とDHA・EPAを含む食事を摂取できるレシピを取り入れてみましょう。

緑黄色野菜と一緒に摂る

クルミに含まれるオメガ3は、緑陽食野菜と一緒に摂取することで、さまざまな効果を高められるのです。

例えば、「ビタミンK」を多く含む野菜は、記憶力向上の効果をさらに高められます。

また、「βカロテン」を含む野菜と一緒に摂取すると、動脈硬化のリスクの抑制に働きかけます。

ほうれん草やかぼちゃ、にんじんなどのサラダに砕いたクルミをかけたり、ペーストにして添えたり、かたちを変えて美味しく摂取しましょう。

サプリメントを活用する

​​クルミのオメガ3を効率よく摂取するなら、サプリメントを取り入れることもおすすめです。

クルミが身体に良い成分を多く含んでいるとはいえ「味が苦手」「アレルギー体質で食べれない」などのお子様もいることでしょう。

近年のサプリメントは、ドリンクやタブレット、グミなどといった子どもでも継続しやすい製品が多く登場しています。

お子様が服用しやすい形状やフレーバーに合わせて、サプリメントを検討してみてください。

クルミの摂り過ぎで生じる危険性とは?

1日7〜8粒(約190kcal)がクルミの適切な摂取量です。誤って食べ過ぎてしまうと、以下のリスクが高まる危険があります。

  • 肥満 (原因:脂質)
  • 肌荒れ  (原因:リノール酸)
  • アレルギーの悪化 (原因:リノール酸)
  • 便秘・下痢 (原因:不溶性食物繊維)
  • 肝臓機能障害 (原因:ビタミンE)

クルミに限らず、特定の食材の過剰摂取は身体へ負担をかけてしまいます。

「身体に良いから」「ヘルシーだから」といって、必要以上に摂取することは避けましょう。

まとめ

クルミには、受験期のお子様に嬉しいさまざまな効果が期待でき、継続的に摂取することが望ましい食材といえます。

ただし、過剰摂取やアレルギー反応などには、ご注意ください。

子どもの学習面サポートを考えている親御さんは、本記事を参考にしてクルミや、オメガ3のサプリメントの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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