人気TV番組「世界一受けたい授業」でホスファチジルセリンが紹介されていました。
ホスファチジルセリンは、脳の貴重な栄養の素となる物質です。
脳の神経細胞の新陳代謝を活発にしてくれます。
受験生のお子さんをお持ちの方の中でお悩みの方がおられませんか?
うちの子集中力に欠ける
受験控えているのに落ち着きがない
成長期や受験生特有の悩みなのか、それとも成長期に何か栄養が足りていないのか不安な方もいるかもしれません。
ストレスの溜まりがちな受験生におすすめのホスファチジルセリンについて、論文を参考に効果や副作用などについて詳しくご紹介します。
子どもが飲んでいるサプリに入っている栄養素、ニュースでよく聞くあの栄養成分の効果、特徴がまとめてわかる記事はこちらです。
ホスファチジルセリンとは?
ホスファチジルセリンとは、脳に存在するリン脂質の一種で、脳の神経細胞の働きを活発にしてくれます。
アルファベットの頭文字をとってPSと呼ばれることもあります。
1941年にアメリカのフォルシュという生化学者が牛の脳から分離したところを発見しました。
体の中でも特に脳に多く存在していたため、発見当初から脳機能との関係に注目されていました。
しかし、ホスファチジルセリンは体の中で作られることがないため、加齢とともに減少していきます。
そこで、ホスファチジルセリンが減少しないように食事から摂取することが必要です。
主に、肉や大豆に多く含まれているため、ホスファチジルセリンを摂取したいなら食事に取り入れていきましょう。
ホスファチジルセリンの効果は?
ホスファチジルセリンは、摂取後約30分で血中に現れます。
その後、数分で肝臓への取り込みが始まり、血液脳関門と通り脳に到達すると言われています。
ホスファチジルセリンは細胞膜を形成するリン脂質の一種です。
リン脂質は体内で脂肪が運搬や貯蔵される際にたんぱく質と結びつける役割をしており、情報伝達にも関わっています。
効果を最大限に引き出すには、最低でも1〜2ヵ月は摂取しなければいけませんので注意しましょう。
ホスファチジルセリンの主な効果には以下が期待されます。
- 脳の機能を改善する
- 集中力を改善する
- ストレスを緩和する効果
それぞれの効果について説明します。
脳の機能を改善する
ホスファチジルセリンには、血管壁や赤血球の細胞膜を柔らかくする作用があるため、血流をスムーズにする働きがあります。
また、脳のエネルギー源であるグルコース(ブドウ糖)の代謝を高めてくれます。
ホスファチジルセリンの働きによって、脳細胞の新陳代謝が活発に働くようになります。
ホスファチジルセリンは水になじみやすい性質があります。
ですから、脳細胞の内外両方に作用し、脳細胞の働きを強化する効果・効能が期待できます。
集中力を改善する
ホスファチジルセリンは集中力の改善にも効果的です。
ホスファチジルセリンは受験勉強でイライラしがちなお子様に効果的です。
気持ちを落ち着かせるために有効なセロトニンなどの神経伝達物質の分泌を、ホスファチジルセリンが促すからだと考えられています。
受験生の抱えがちなストレスと親の対応方法については、以下の記事で詳しく説明しています。
ストレスを緩和する効果
ホスファチジルセリンには、ストレスに対する効果も期待されています。
ホスファチジルセリンの副作用
ホスファチジルセリンは、自然由来の成分のため、副作用は基本的に心配ありません。
臨床上の副作用の報告はなく、安全性が確認されています。
ホスファチジルセリンが発見された当初は、原料として牛の脳が使用されていました。
しかし、1990年前後からイギリスで狂牛病にかかる牛が爆発的に増加し、人間への影響が懸念されます。
そこで、新たな原料として大豆由来のものが注目されています。
現在は安全な栄養補給剤として大豆由来のものが一般的になっています。
アメリカ食品医薬品局(FDA)が食品添加物に与える安全基準合格証「GRASS」によっても安全性が証明されています。
ホスファチジルセリンのベスト摂取方法は?
ホスファチジルセリンは多くの食べ物の中に含まれているため、普段の食事から摂取しやすいのが特徴です。
しかし、食事の中に含まれる含有量はごくわずかです。
ですから、ホスファチジルセリン入りサプリを継続的に摂取することをお勧めします。
例えば、動物由来では牛の脳などからホスファチジルセリンを摂取できます。
しかし、牛の脳1個から採取できるホスファチジルセリンは約1 グラムと非常に少ないです。
ほかにも、サバで100g中480mg、ウナギで100g中335mgなどさまざまな食事から摂取できます。
最も安全で低コストで食べやすいのは大豆でしょう。
大豆なら、100g中5,900mgと食品の中では圧倒的に含有量が多いです。
ホスファチジルセリンに関する学術論文
ホスファチジルセリンに関する学術論文をいくつか紹介します。
ADHD児における治療効果
欠陥多動性障害(ADHD)の小児15名にホスファチジルセリンを2カ月間投与した結果の報告です。
AD/HDは有意に改善され(p=0.01)、その構成要素である不注意も、多動性衝動性も有意に改善された
(引用:AD/HD症状に対するホスファチジルセリン の効果について)
機能障害に陥ったAD/HDの神経ネットワークの再構築に有益な働きをしている可能性が指摘されています。
ドーパミンを主とした神経伝達物質の調整にホスファチジルセリンが関わっているからです。
ストレス緩和効果
若年成人において1カ月間毎日、300 mgのホスファチジルセリンを摂取することで、ストレスは減少し、気分を向上させる効果が見られました。
神経症のスコアが中央値より高いか低い若年成人において、PSを1ヶ月間毎日300mg摂取することは、ストレスを感じにくく、気分が良くなることと関連していた。
(引用:急性ストレス要因に直面したときのホスファチジルセリン補給が気分および心拍数に及ぼす影響)
このことから、ホスファチジルセリンにストレスを緩和する効果がある可能性を示します。
ホスファチジルセリンは脳の機能を改善するだけでなく、ストレスを感じているときは、ストレスを緩和する方向に作用するということになります。
また、リパミン財団によると、神経症を有する男性48人を対象に、ホスファチジルセリン1日300mgを1カ月摂取してもらいました。
プラセボ(偽薬)を摂取させたグループに分けて調べたところ、ホスファチジルセリンを摂取したグループの方がストレスの度合いが少ないことがわかりました。
セロトニンなどの気持ちを落ち着かせるための神経伝達物質の分泌に、ホスファチジルセリンが作用したからだと考えられています。
記憶力の向上
リパミン財団によると、ホスファチジルセリンを12週間投与した際、紹介直後の人名の記憶や文書情報の学習と記憶が著しく上昇したことがわかっています。
ホスファチジルセリンが記憶力の向上に効果があることが示唆されます。
また、大人だけでなく子どもにも効果は現れています。
また、健常児童児19名(平均年齢8歳)に2カ月間毎日ホスファチジルセリンを摂取させる実験も行われました。
結果として、語彙・読み・算数の点数で増加傾向が確認されています。
運動能力と集中力の向上効果
リパミン財団によると、ゴルフのハンディキャップ15~40(初中級プレイヤー)の20~55歳男性20名に42日間摂取してもらいました。
摂取前後にグリーンまで135mのところから20球打ち、ボールの飛行精度を計測したところ、ボールの飛行精度が向上することが確認されました。
ホスファチジルセリンを摂取した後に、集中力が上昇してパフォーマンスが向上したのです。
まとめ:サプリで簡単にホスファチジルセリンを摂取
成長期のお子さんは、多感な時期ということもあり成長期特有の集中力の欠如や不安な気持ちを抱えている場合もあります。
ホスファチジルセリンは受験生のイライラを鎮め、記憶力向上などへの効果が認められた成分と言えます。
記憶力や集中力が低下に悩んでいるならホスファチジルセリンを補給してあげるのをおすすめします。
しかし、ホスファチジルセリンは普段の食生活ではなかなか効率よく摂取できません。
そんなときは、手軽にホスファチジルセリンの摂取補助ができるサプリの活用を検討してみてください。
受験生の集中力・記憶力をサポートしてくれることで人気のバコパモニエラについては、以下の記事で詳しく説明しています。